4,896の篤き心

カテゴリー │ヤマハラグビー部

4,896の篤き心

「今期限りでプロ契約を廃止する」

ジャパンラグビートップリーグ開幕年から戦うヤマハ発動機ジュビロの選手、スタッフ
たちは「今年のチーム」を現体勢の最後のシーズンとして戦っています。

シーズンが進むと、チームの円陣からは「このチームで1戦でも多く戦おう」と言う声
があがります。
チームを構成する40数名の選手たちは毎年来期全員が揃う訳ではありません。
ゆえに一戦一戦を戦うトップチームを作る為にチームメイト全員はそのパフォーマンス
をあげる為に集中する。

試合に出場する選手たちは毎試合チームの代表なのです。

トップリーグに出場するチームはプロ選手と社員選手で構成されています。
来期は確実に縮小するチームは確実に多くのチームメイトを失います。

それでも今期、ヤマハラグビー部は戦い続けるのです。

この状況のヤマハを応援しようと地元と全国のラグビーファンが署名活動をしました。

スポーツは勝負の世界で多くの感動を生むのはどのスポーツも応援する人たちに支
えられているからです。

スポーツの感動が試合のピッチだけで生まれのではありません。
選手たちは多くのサポーターの力で背を押されて戦っています。

スポーツとは選手よりはるかに大きな数のサポーターの手で楽しまれているのです。

署名ボードを持ったヤマハ応援団が各地の試合会場でその真実を知りました。
対戦相手であり、応援でも合戦を繰り返してきたチームの応援団がヤマハ応援団か
ら署名シートを受け取り多くの篤き心をいただいたそうです。

また来年も会おうと握手を重ねてきたそうです。

署名はヤマハの所在地静岡県磐田市はもちろんながら、全国から届きました。
多くのチームから、関係者から、ラグビーを生涯楽しもうと学びはじめた子供たちから、
その親から、個人であったり、団体であったり、さまざまな人がヤマハと来年もラグビ
ーを楽しもうよと篤き心を届けてくれました。

試合は篤く、ラグビーを愛する心は篤く、そして一枚一枚を重ねた署名簿は厚く重な
っていきました。

友は相手チームを応援している応援団の心に感謝し、雨の花園のバックスタンドで
感謝の熱い涙を流したと言います。
ラグビーを愛する心の真実を見たのだと言います。

経済厳しき折、どの企業スポーツにも起こりえるこの状況をラグビーを愛する者は
憂い、一人づつの署名を書いていただきました。

これは決して企業への応援ではなく、ラグビーという選択肢を選んだ青年選手たち
に向けた応援メッセージなのです。

「来期も一緒にラグビーをしよう」、そう応援するラグビーファンの真ん中に選手たち
がいます。決して40人ばかりではなかったラグビー人生を感じ、心強く立ち向かって
くれるだろうと思います。

チームは決して企業だけのものではありませんが、支えているのは私たちラグビー
ファンなのだという真実はラグビーを愛する代表としての4,896人に教えていただい
たことでした。

応援されるものは強し、来期もその次のシーズンも力強く戦うことができます。
それは40人が全国のラグビーファンの篤き心に支えられていると確信できるから
なのです。

ヤマハはこの状況の中で戦うことになり一層の力を発揮します。
「このチームで1試合でも長く戦おう」という先にはファンに支えられた洋々のラグビー
人生が待っているのです。


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