秘色色ひそくいろ

イチロー

2010年05月21日 09:14



色の名を追ううちに次第に体系がわかってくるような気がし
ている。生活の中で見つけられた色に名をつけるうち、同系
の色をわけるために、また別の要素でつけられた名を被せて
きたのかもしれません。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦して
います。

青磁の色を表す秘色色、その製法の秘密からそう名づけられ
たそうですが、秘の色、秘密の色には誰もが興味を持つ。
ゆえにまた秘密となるのです。

なにかに秘密とつけばそれは知るものにとって、知りたいも
のにとって蜜の味、興味や関心をこえたものとなります。

秘密を知ったとなれば、それは口外できないこと、知ってい
ることもまた秘密となる。
覚られるようでは、秘密を守ることもできません。

盛んだったスパイ映画、007などは敵に名前も知られている
ほどの諜報員ですが、その上で仕事を遂行する。

今では青磁の製法もあかされているでしょうけれど、その上
であの透き通るような肌をつくること。
これがその道のプロの仕事なのでしょう。

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