卵色たまごいろ

イチロー

2011年01月19日 09:30



昭和30年代前半生まれは「たまご」と聞けばうれしくなってし
まう。まだたまごが貴重品だった頃の親に育てられ、また自ら
の子供時代にも貴重さは失われてはいなかったのです。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦してい
ます。

遠足のお弁当にはおにぎりと決まっていましたが、別におかず
として玉子焼きとバナナがあれば年に二度のハレの日のお弁当
になりました。

「たまご」というまあるくてやさしい言葉はさまざまな書き方
があります。

「卵」と書けば鶏卵そのものを表すように思えます。懐かしい
祖母の家で「とっておいで」と飼っていた鶏小屋に入ってとる
「卵」はまだほんのり暖かかったりしたものです。

「玉子」と書けばこれは大好物の料理の名前です。
玉子焼きと書けばお弁当の交換で食べた友達の家の玉子焼きが
塩が入っていたり、砂糖が入っていたりと楽しい思い出がある
のです。

炒り玉子になればこれはご飯にのせてかきこんでしまいます。
食べ盛りの子供はすぐにお代わりをするのです。

「タマゴ」も「たまご」もやさしい音が大好きな言葉です。

日曜日の朝、学校へ行きませんからいつまでも寝ています。
すると起こされて家族全員での朝ご飯となります。
お母さんは日曜日の味噌汁にタマゴをいれてくれるのです。

ぶっかけ玉子にされると、弟や妹とわけっこですが、日曜の
朝の味噌汁の玉子はひとり一つづつ入っています。
一週間に一度のごちそうなのでした。

卵に玉子にタマゴにたまご、どの文字もやさしくてまあるく
て大好きなのです。

しあわせな音がふくまれているのです。

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