銭湯ばなし
風邪をひいていたこともあり、いつもの”みよし湯”に久しぶりにいった昨晩
8時過ぎの定番時間に行くと
「おお!だいじょぶだったのけ?」といきなり話しかけられる。
「ひさしぶりです はい 元気ですよ」
いつもの時間に”なじみ”で銭湯で会うおじさん(といってもきっと歳はかわらない)
があまりにも会わないから入院でもしたのかと心配してくれていた。
「風邪ひいちゃいましてね」
「番台にも聞いて、心配してたんだよう」
銭湯も暖かいが、同じ時間帯に入り、挨拶などを交わしていただけの人に
こう言われたことがうれしくて温まる。
お互い名前も、仕事も知らない、ただ銭湯で「いい湯だねえ」「最高だねえ」
と毎回言葉をかわす程度なのに、心配までしてくれている。
これが下町の銭湯のよさ。
脱衣場で一緒に牛乳を飲む、おじさんは丁寧にドライヤーをかける。
髪を乾かすまで話をしながら待って、一緒に銭湯を出た。
「さあ 帰って酒飲むかな!」「ははは、そうですね 飲みましょう」
「おやすみ」
たったそれだけの関係。 この銭湯に”なじんだ”人となる。
町に生きている実感、
いい町です。
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