木綿のハンカチーフ

イチロー

2006年03月18日 10:00



昭和51年3月1日に高校を卒業した僕は、卒業そうそう東京に出ることに
なった。じつに昔の話。

ちょうどそのとき流行していたのがこの歌

木綿のハンカチーフ

わが青春のアイドル、舌ったらずな声で歌う太田裕美さんのこの歌には

「恋人よ 僕は旅立つ東へと向かう列車で」

と、浜松から東京に向かう僕のこと、そのままを歌ってくれているようで
感情が入った。

大学や就職で関東へ向かう人たちの移動がそろそろ始まる。
あの時、家で最後に家族が揃って食事をして、母さんが買ってくれた
スーツを着て、僕は浜松駅のホームに立った。

「はなやいだ町でスーツきた僕の 僕の写真を見てくれ」

木綿・・は会話方式の歌詞を用いるという松本隆先生の実験曲

「いいえ、草に寝転ぶあなたが好きだったの・・・」

東へと胸に夢いっぱいで旅立つ18の青年、そしてセオリーどおり汽車に
とりのこされる少女。

この時期の駅には3月のせつなさが、そこかしこに溢れている。

そんな時のために、サン・ラファエルのシェフと、花とラッピングのお話の
ラップスさんと3人で考えたのが”3月のプルミエ

もしよかったら、旅立つ人へのはなむけにお使い下さい。

そんな方がいらっしゃったらご紹介くださいね。

3月後半は、せつなさと、4月への夢がせめぎあって存在する時期です。

僕を乗せた汽車が走り出し、なつかしい浜松が遠くなりました。
やっぱり、僕は母さんのことを考えました。
そして次の瞬間、東京の夢に近づいていくことに気づきました。

いまは昔、30年前の浜松駅のことでした。

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