さきほどに続き、まだ暴れ馬の幻想は続く(早く寝なさいねお父さん)。
”復活”したフォードマスタングのシートに乗ってみると、こういう景色が広がる
のです。
フォードサンダーバード等にも使われる、左右対称のインパネのアーチ、ここ
らに60’sの香りを、ちょいと利かせて、エピソードを語らせようという、フォード
のデザイナー、おそらくは50代が憎らしい。
読めていても、語ってしまう、そしてこんなブログを通じても販売に貢献させて
しまうフォードの企みなのだ。
そしてデザインしたとは思えない、そっけないステアリングの真ん中に、暴れ
おんまちゃんが、マスタングだし・・・と主張する。
これだけ見たくて、50男なら買っちゃうことだって可能なのだ。
リーバイスだっけ、炭鉱で働く男たちのズボンが破れて仕方ないから、幌につ
かった布でズボンをつくり、ボタンをリベットでとめた、なんていう荒々しくて、
大雑把、力対力なんていうのが、アメリカのおおらかなところ。
西部劇ならSAROONとか書いてある酒場に、入り、ストレートでウィスキーを
飲む、荒くれなのだ。
マスタングというのは西部劇や、開拓時代のフロンティアスピリットに通ずるア
メリカの荒くれたちの物語を語る世界の言葉。
決してつくりがよくて、レクサスみたいに静~かじゃなくて、取り付けた部品の
チリなどは、しっかりミリ単位であって、カードぐらいはどこでもはさめてしまう。
ホコリが溜まれば、フッと吹けば向こう側に消えてなくなるというのがアメ車。
無骨、おおいに結構、ヘビーなTシャツを着て、ジーンズとブーツをはき、つい
でにローハイドぐらいはつけて乗ってもいい。
それでもエンジンはV8の304PSだそうだ。
充分にマチョ、これを駆れる体があるか?Tシャツの胸筋を自慢できるか?
復活マスタングを大いに喜んで買うのは50代、暴れ馬に選ばれるのは、むし
ろ我々の方かもしれない。