連尺の子BOSS
凧場に長い法被は似合わない。股引腹掛けに地下足袋、尻切れの法被
が似合うのはそれが凧を揚げる仕事師の格好だからです。
連尺のBOSSこと哲ちゃんと毎年凧場で出会うのは、共に凧場の中央で
凧を揚げているから、今年も隣あって揚げることができました。
「哲ちゃん、あの子は目立つねぇ」
凧揚げの衆と一緒に「目は凧」に据えて空を見上げている少年がいた。
尻が出るほどの法被を着こなす姿だけで凧好きなのだとわかる。
「そうなんですよ、凧練習にも毎回来ているんです」
凧好きな少年はもう一人前の知識を持っている。
そして子供たちの凧揚げを見守る位置に立つ。
こういう「男」は凧場で最もカッコいいである。
連尺を背負う男になる。それは立ち位置だけでもわかるのです。
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