力ぜんざい

イチロー

2011年01月28日 11:17



アレを食べに小さな旅をする。温泉や旅行を主にするのでなく
ひとつの食べ物のために旅ができたらいいね。などと話してい
る。

三島駅から南、市民の手で清流となった桜川沿いの白滝公園の
前にあるのが”けやき茶房”です。

水の街として注目される三島市の中心を流れる川が美しいから
こそその流域である市中心部が散策の道となる。その川沿いを
散策すれば、名物のうなぎも美味しかろうと思うところです。

先日、「甘味」が欲しいねとちょっと足を伸ばしてみました。

三島市の小京都というテーマな店ながらいつも力入りすぎる
ことなき店を目指す理由は「ぜんざい」です。

「北海道十勝産の高級小豆を厳選し」などと和菓子屋さんは
その小豆を自慢するものですが、ここでは写真もないメニュー
のみ、あんみつから汁粉、ぜんざいなどが並びます。

遠出をしたのだからと「力ぜんざい」をお願いすれば、先に
抹茶と落雁を出していただける。
お茶の力と甘さではじめれば小さな旅は到着するのです。

そして三段引き出しのようなの「口なおし」を揃えてぜんざい
が到着する。その椀の蓋をとればそこが目的であったと納得す
るのです。

大きなあずきは「ほっこり」と炊かれています。
焼もちが「おつかれさま」と迎えてくれます。それを木の匙
ですくえば「旅の理由」は完結するのです。

窓の外には桜川の清流、葉を落としたケヤキの公園、人工物
ではない自然が冬の中にいる。

甘味をたいらげて、さてと帰り道となる。
甘いドライブは、ぜんざい好きな自分へのご褒美なのです。

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