金色の命

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金色の命

山の冷たい水を引いた養殖池にはヤマメが棲んでいます。

上の方から段々畑のように池を降りてくる水は鮮烈に冷たく、「ジバジャバ」と
落ちてきて、まるで滝の中にいるような音がしています。

壁に当たった水流が池の中をくるくる回ると、池の底のコケに同化してヤマメ
の背が見えなくなってしまいます。

池の側面の覗き窓から見ると、ツイッツイッツと流れに逆らいながら泳ぐヤマメ
の編隊は冷たい水に刺さる銀色の短剣のように揺れているのです。

もちろん養殖池のヤマメは訪れる人のごちそうとなって料理されるヤマメです。

でも、池の中でキラキラと泳ぐさまは私たちを寄せ付けぬ美しい命の輝きを見
せてくれるのです。


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