シオカラの群れ

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シオカラの群れ

遅く起きた朝は田んぼの道を走り、もう少しゆっくりしようと田の横の水路の
流れを見ていました。

ムッとする温気が穂を出した稲の上を覆っています。
小さな水路の水は澄み、小さな魚がサラサラと泳いでいきます。
稲の根元にはまだたっぷりの水が溜まり、田螺のはいまわった跡がたくさ
んついています。


もう黄金に見え出した稲の上には鳥が低く飛び、トンボがキラキラと陽にき
らめいています。
車を停めていると、意外なほどたくさんの生き物たちを見つけることができ
るのです。

静かにしていれば小さなものたちは、向こうから近づいてきてくれる。
毎日通っているのに気づかなかった小さな花が咲いているのにも目がとま
るのです。

フッと目の前を過ぎたのはシオカラトンボでした。

ずっと前に覚えたトンボの名前を思い出しました。

グイッと強引なほどの大きさでヤンマが飛んで行きました。それはとったこ
とがなくて名前を知らないのでした。

そんな時間を過ごしていたら本を持って木陰に行きたくなったんです。

休みの午前ってそんな風に過ごすのもいいですね。


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