和の秋

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和の秋

まるで着物のような、和紙のような素材を着て秋に微笑む花は凛とした空気の
中に開いています。

日本には僕たちが色鉛筆や絵の具で覚えた色の他に”光の色”が長き歴史の
中で育ってきました。

それは多く植物の色であり花の色、その萌える色から枯れる色までを表します
が、じつはその色の名は光を表す色として使われてきたのです。

土色にはじまり、萌黄色から若芽色、若菜色が育てば作物は柿色、人参色、
橙色、照柿色となって熟れてゆく。
水は水色だけでなく、空色、勿忘草色(わすれなぐさいろ)などに深まってゆき、
美しい枯色のグラデーションにもそれぞれ名をつけているのです。

目でみた色は、その花の色と言ってもよく、その花を伝えるには美しいと思う
心でみつけた喜びがあります。

もっともっとゆっくり野を歩いていた頃、ひとつひとつの色は植物や作物の育つ
喜びに通じていたのでしょう。

朝の花が咲いています。 さてなんと呼べばいいのでしょう。
和の色辞典を見ながら、その花の名を探しています。


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この記事へのコメント
最近の文房具屋には、
横文字の名前じゃない、色鉛筆やサインペンを見かけます。
同じような色なのに、並べてみると、和名の色ほうがしっくりきますね。

自分が自然の中のひとかけらであることを、忘れないように生きていようと思います。
Posted by えび星人えび星人 at 2008年10月21日 23:03
えび星人さん、こんにちは
そうですね、僕も初期の和名色鉛筆を持っています。
花の色にそれを見つけますね。我々も自然、そのとおりですね。
Posted by イチローイチロー at 2008年10月23日 12:50
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    コメント(2)