2008年10月20日19:16
一昨日の岡部町朝比奈地区は、大勢の人で溢れかえった。
二年に一度六所神社の祭りと共に行われる大龍勢(おおりゅうせい)の打ち上げ
を競う地域の連が15分置きにあげるバンブーロケットを見る為である。
本を読むとバンブーロケット(竹製のロケット)は世界各地にその歴史があり、多く
は豊年を願う農家の皆さんの祈願の為に行われた祭りで使われていた。
一部、戦争などにも使われたことが東南アジアあたりにあるそうである。
大龍勢はさほど広くもない山間の長細い朝比奈地区に代々伝わるお祭りであり、
多くの連がそれぞれの大龍勢の技を競うものである。
火薬を詰め、多くのやく物(上がったロケットから分かれて光や色、落下傘やそれ
に吊られて変化する小花火など)を工夫するのは連の口伝で伝えられる。
それを夜な夜な集まっては工夫してこしらえているという。
大龍勢を呼び出す≫
カテゴリー │デキゴト路地
一昨日の岡部町朝比奈地区は、大勢の人で溢れかえった。
二年に一度六所神社の祭りと共に行われる大龍勢(おおりゅうせい)の打ち上げ
を競う地域の連が15分置きにあげるバンブーロケットを見る為である。
本を読むとバンブーロケット(竹製のロケット)は世界各地にその歴史があり、多く
は豊年を願う農家の皆さんの祈願の為に行われた祭りで使われていた。
一部、戦争などにも使われたことが東南アジアあたりにあるそうである。
大龍勢はさほど広くもない山間の長細い朝比奈地区に代々伝わるお祭りであり、
多くの連がそれぞれの大龍勢の技を競うものである。
火薬を詰め、多くのやく物(上がったロケットから分かれて光や色、落下傘やそれ
に吊られて変化する小花火など)を工夫するのは連の口伝で伝えられる。
それを夜な夜な集まっては工夫してこしらえているという。
「おおりゅ~せい、おおりゅ~ぅせぃ~」
地域中に流れるマイクから連の喉自慢、声自慢が口上を始める。
節は相撲の呼び出しの「ひがぁ~しぃ~」という風で風情がある、その口上には
大龍勢に仕込まれた仕掛けを詠うのである。
花傘とあれば、ロケットの先端から飛び出した落下傘に吊り下げられた花火が
あたかも傘のように見え、連星とあれば下にズラリと光を並べる。
大龍勢は、高くロケットを打ちあげる腕と、逆に落下傘に提がった仕掛けがいつま
でも空中で芸をする様を競うのである。
「点火してください」、シュルシュルと導火線の音がして白い煙があがり、ドッと
打ち上げられた大龍勢は18mもの長さを持つロケットである。空を目指して高くあ
がり、先端から飛び出した色や技で楽しむのが昼間、夜になれば光としてその技
は楽しむことができる。
正午から延々、20時半まで続く空の祭典である。
男たちはそれぞれの連の大龍勢にプライドを持ち、見事うちあがれば見学の大勢
を従えて万歳を三唱する。
その大龍勢は、それぞれスポンサーとして、浜松ならば初子の祝いだったりもす
るのだ。
今回訪ねた山のお父さんは今は車椅子ながら、健康な時は大龍勢の名人として
名を連ねた一人である。
打ち上がる大龍勢を見ては、車椅子の体を震わせて声を出した。
二年後にまたここで見ようと言えば、どんなことがあっても打ち上げ櫓がある桟敷
に行こうよと強く言ってくれた。
男の心に大龍勢の勢いが乗り移り、半身不随のリハビリの力とするのだ。
全ての大龍勢が終わると、山間の町はとっぷりとまた夜の中に沈んでゆく。
寒さを感じたのは、全てが終わった帰り道でありました。
さあ、帰ろうとお父さんの車椅子を押して家までの坂を駆け上ったのでした。
地域中に流れるマイクから連の喉自慢、声自慢が口上を始める。
節は相撲の呼び出しの「ひがぁ~しぃ~」という風で風情がある、その口上には
大龍勢に仕込まれた仕掛けを詠うのである。
花傘とあれば、ロケットの先端から飛び出した落下傘に吊り下げられた花火が
あたかも傘のように見え、連星とあれば下にズラリと光を並べる。
大龍勢は、高くロケットを打ちあげる腕と、逆に落下傘に提がった仕掛けがいつま
でも空中で芸をする様を競うのである。
「点火してください」、シュルシュルと導火線の音がして白い煙があがり、ドッと
打ち上げられた大龍勢は18mもの長さを持つロケットである。空を目指して高くあ
がり、先端から飛び出した色や技で楽しむのが昼間、夜になれば光としてその技
は楽しむことができる。
正午から延々、20時半まで続く空の祭典である。
男たちはそれぞれの連の大龍勢にプライドを持ち、見事うちあがれば見学の大勢
を従えて万歳を三唱する。
その大龍勢は、それぞれスポンサーとして、浜松ならば初子の祝いだったりもす
るのだ。
今回訪ねた山のお父さんは今は車椅子ながら、健康な時は大龍勢の名人として
名を連ねた一人である。
打ち上がる大龍勢を見ては、車椅子の体を震わせて声を出した。
二年後にまたここで見ようと言えば、どんなことがあっても打ち上げ櫓がある桟敷
に行こうよと強く言ってくれた。
男の心に大龍勢の勢いが乗り移り、半身不随のリハビリの力とするのだ。
全ての大龍勢が終わると、山間の町はとっぷりとまた夜の中に沈んでゆく。
寒さを感じたのは、全てが終わった帰り道でありました。
さあ、帰ろうとお父さんの車椅子を押して家までの坂を駆け上ったのでした。