静かの野にて

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静かの野にて

秋が静かなのは、コスモスを除けばさほどの花も咲かないから、花はその座を色
づく葉に譲ってそっと静かに咲いているのです。

目立たずにそっとそこにいて、花は役割を終えて綿毛と変わる。
そして目立たない妹たちに座を譲ってゆくのです。

先日、おなもみという草の果実は2つの種を持つことを知りました。

二つと種は大きさもその実の厚さも変えて育ち、共に地に落ちますが、一つは翌
年に発芽して、もう一つは再来年に発芽するのだそうです。

なぜならば、天候の変化で必ずしも来年が発芽に適するわけではなく、もし発芽
できなかったら、再来年の種に生き残りの可能性を託すのだそうです。

小さな菊はたくさんの蕾を持っていました。

一つづつ咲いては綿毛として飛ばしていけば、発芽するチャンスは増えるはず。
種を飛ばす日を変えているのです。

小さな草の生き残り術は、私たち人間より考えられています。

静かの野の草たちは、きっと来年も咲こうと工夫しているのです。


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