イチロー的こころ（旧版）

チチチ、ピヨピヨと土のクチバシが目を覚ましました。　

正確には”芽”をさましたんですけどね。

ふっくらとした真っ黒な土から芽を覚ましたクチバシは、むっくら、もっこらと土
を持ち上げて鳴き出したのです。

冬の間は何もなかった大きなフラワーポッドに土をいれ、たくさんの球根を植
えたのはいつのことだったでしょうか。

土のクチバシはたくさんの根を持っています。

水をいっぱい吸って、ぐんぐんと伸びる根が支えていますから、”つちのうえ”
を担当するクチバシも元気にぐんぐんと伸びることができるのです。

球根には札がついていたはずですが、冬の間になくなってしまったのでしょう
か、きっと風に飛ばされたのです。

でも大丈夫、土のクチバシはスクスク育っていますから大丈夫です。

そのうちに花が咲いたら、知ることができるのです。

それまで待っていましょうね。