イチロー的こころ（旧版）

暑い中珍しくガーデンパークに出かけたもんですから、そんな話を続けて
おります。

この暑さでは日陰におるばかりでありましたが、せっかくだからと写真で
も撮りましょうと構えておりましても夏のさなか、さすがのガーデンパーク
も花不足でありました。

どこの日陰や木陰にも親子が入っておりまして、休憩場所がないなんて
腹を立てながらひょいと上を見上げると「アッパレ」と扇を広げたような木
が立っております。

暑い中で腹を立てている人間よりも、暑くても逃げもせず人に木陰を提供
しようなんてんですから、木の方がエライ、その上アッパレと扇子を広げ
られてしまっては感心するばかりであります。

どうでしょうね、この木は性分がよいというか、サッと結い上げた日本髪
という風情とも見えております。

「夏休み、一人でいてはつまらない、せめて褒めろよアッパレの木」

そんなことを思って汗を吹いておりました。

空を見上げりゃ空にある、雨が降る日は傘になり、お前もいつかは世の
中の傘になれよ・・・なんてありがたい歌詞（おふくろさん）がありますが、
木でさえも、人の日傘になるという。

エライもんですなあ。　今後は誰かの傘になれますように生きてまいり
ましょう。