川の見える家

カテゴリー │デキゴト路地

川の見える家

春のうららの隅田川。

隅田川は桜の名所であり、都民がく大きな川を眺められる場所となっている。
昨日ラグビー応援で墨田川べりの首都高速を走り、東北道へ向かうと、隅田
川沿いにブルーシートの屋根がずらり。

隅田川は2段の堰堤になっており、低い場所には墨田公園などを含め、多く
の親水公園がある。

この低い場所に、見事なまでにブルーシートの家がならんでいるのだ。

立って半畳、寝て一畳というように、人は慣れれば1畳のスペースさえあれば
暮らすことができる。

ずらりと並ぶ青い家はそれぞれ数メートル置きにキチンと並んでおり、さほど
の大きさの違いもない、昨日は晴れていたから、川の柵に布団が干されてい
たり、洗濯物がたなびいていたりと暮らしが想像できる。

もし、家族もなく仕事も無くなり、東京に住んでいればここに流れ着くことがで
きるだろうか

そこにはおそらく数百世帯の暮らし方のルールがあり、新参ならばそれなり
に挨拶もせねばなるまい、自治制度などもあるのかもしれない。

それぞれが暮らせるように、食べて生きるだけの仕事先の確保にもルールが
ありそうだ。

かつて野坂昭如さんの小説で、ドロップアウトした人たちが住む街には大学
教授や医者、公務員など特殊な職業だった者までいて、原子爆弾くらい作れ
るという話を読んだことがある。

もしかしたら、青い家の住人のみなさんも携帯でブログを楽しんでいるかもし
れないな。

川沿いの数百の青い家の団地にはさまざまな人が住み、それぞれの人生が
あり、これからも続く。

応援バスから窓ごしに眺めていると、あれほどまでに多ければ決してマイノリ
ティではないとも思える。

都会は人が多すぎて、どんなことをしても目立たず、また何でもできる。
そしてどんなに変わっていると思っても、同じような人は、かなりいるものだ。

ゆえに、どんな商売でも都会で試してみるとよいと言う。

同じ青い家に住む人たちが数百いれば、共通するニーズは必ずある。

バスの窓から川を眺め、それはなんだとうと考えていた。

春のうららの墨田川、上り下りの船人が、青い色した家を見る。
眺めを何にたとうべき。


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