桜十二月散歩道

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桜十二月散歩道

「ねえ君 二人でどこへ行こうと勝手なんだが、川のある土地へ
行きたいと思っていたんだ」

井上陽水の歌「桜三月散歩道」の軽快なメロディが流れてきます。

秋は春でもあります、冷たい冬が来る前のぽっかりと風のない場
所には秋の春がやってきます。

「あれは河津桜なのよ」という山のお母さんは亡くなったお父さ
んが接木をした桜を自慢しています。

花とその後の葉が一緒に育つ河津桜は春とうれしい新緑を一緒に
楽しめる花です。

河津にはかつて通っていた「百一番」という中華屋さんがあり、
まだ無名だった河津桜をもっと広く知ってもらおうとポスターを
配って努力していたおじさんとおばさんとの思い出があります。

美しくやわらかい新しい緑の河津桜はやはり山のお母さんの店が
ある小さな川の端にあります。

「町へ行けば花がない 町に行けば花がない」と陽水は歌い、
私は山のお母さんの川端でこの桜に出会うのです。

狂った桜が咲くのは十二月なのです。


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