三椏はじまる

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三椏はじまる

年末は今年生まれた全ての色が熟す時です。

地に向かった視線が見つけるものは深まるものばかり目に入り、
大晦日までそれは続く。
そして元旦とともに私たちは目をあげて真っ白な新しい光を
見つけるのです。

こう教えていただいたのは「着物と帯 大黒屋」さんでした。

年末に教えていただくと確かに元旦の寺の前に真っ白な幕を見
つけてその教えどおりだと知ったのです。

深まる色の向こうに全く新しい来年がある。
今年はうれしいことに、もう来年を見つけることができました。

寒さが本格的になる1月からその花をふくらめる花があります。
それは三椏(みつまた)という枝が三つに分かれる黄色い花で
なのです。

まだ小さな花房がついているのを見つけました。
この房が大きくなれば、その一つひとつの小さな黄色が新しい
年とともに咲くのです。

昔むかしの社会科の授業、各地各県の産物を学ぶ中に「こうぞ、
みつまた」という産物がありました。

和紙の原料となるこれらの植物から紙幣を作るのだと教えられ
ました。

あれから何十年、出会ったことのない三椏を知り、その花房が
ふくらむのを待つのがこの季節だと知りました。

花も美しいものですが、その名のいわれであるようにいつも
枝が確かに三つに分かれているか確認してしまうのです。




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