アイボリー ivory

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アイボリー ivory

使いこめば飴色にも変わる。愛着ある逸品とはそのようなもの
を指す、男の好きなもの靴、時計、鞄の三種の神器の他に趣味
のものにも使い込む楽しみはたくさんある。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦してい
ます。

ギターを弾く、ギターを弾いたことがある人が多いのは世代で、
わが青春時代は日本のフォークやロックが始まった時代、誰も
が等しく初めてのギターを手にしたから、さまざまな音楽がそ
こから生まれた。

ギターの弦はヘッドにある糸巻きからボディのサウンドホール
を跨ぎブリッジに結ばれる。
そのブリッジで弦を持ち上げ、響くようにする小さな部品が
サドルである。この小さな白い色の部品はかつて象牙が使われ
ていた。

ギターは木工品である。あるギター工房に行けば全て職人仕事
で分業され、30人ほどの職人が一日に完成を見るのは20~30台
だという。手工業では大量生産はできはしない。

けれどそこから生まれるギターは日本を代表するもののひとつ
となっている。

木工品であり楽器であるものは使いこむことで育てられる。
工房を出た時点では半完成であり、弦を弾くことで音がギター
を育ててゆく。鳴りは弾きこむことで育つものなのだ。

ギターの角を守るためと化粧を兼ねたバインディングの色が
飴色になってゆく、ギターの木材はその緻密な木目が浮き上が
ってくるほどに乾いてゆく。
鳴りはさらによくなり、象牙(アイボリー)のサドルはさらに
飴色となってゆく。

木工品であり美しい手仕事の製品であり楽器である。
育てるのは手にした人であり、大切に使えば世代を越えて楽
しむことができる木製の器である。

小さな部品だからまだ在庫があるとみえて高級ギターには象牙
がしばしば使われている。
その色を育てる頃には次代へ繋ぐ頃ともなる。
音楽とともにギターも次代へと継いでゆくものとなる。


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