イチロー的こころ（旧版）

現代のカワイイ男の子ならいざ知らず、昔の男の子はパウダー
なんてものは使わないけれど、子供の頃のアレはよくはたいて
もらったのです。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦してい
ます。

夏になるとお風呂に入った後に、こっちへおいでと呼ばれて
母さんに天花粉をはたいてもらう。

ポンポンと粉を首まではたかれたら真っ白になり、汗止めと
なりかゆみをとめる。
汗びっしょりになって眠る子供はアセモがいつもできていた
ものでした。

時にこれを書くまで「てんかふん」が天花粉と書くのだと知
らず、なんとなく音が「てんかふん」しているなと思う程度、
何かを書く時に調べることで知ることが多くあるのです。

ところでこの「天花粉」、これは植物の澱粉だそうで、なん
とキカラスウリの澱粉からつくられる。
あの秋に見つけるカラスウリのうち、黄色く色づくものから
作るのだと言います。

熟すと美しいカラスウリ、瓜に似ていても熟れをすぎれば、
カラカラになってパリンと割れて飛んでゆく。
中身がないのが面白く、パリンと砕いた思い出があります。

パウダーピンク powder pink。字面も音もよろしく、この名
はガールズバンドあたりにはどうだ。
なんて考えているかつての天花粉で真っ白だった子供でした。