イチロー的こころ（旧版）

男ならばどう生きるべきであるか、そんな生きる哲学を見せるこ
とができればどれだけ格好よいかと思ってしまう。
大抵はそこまで行き着かず、無様そのものに暮らしている。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦しています。

ごくたまに見た映画やビデオが佳作であるとうれしいもので、それ
ばかり見たりする。ハッピーエンドのアメリカ映画好きとしては
強いアメリカを今また見る思いがしてうれしくも思う。
私たちは強いアメリカ、憧れのアメリカのあった時代を生きてきた。

「スペースカーボーイ」という映画があります。年齢を重ね渋さを
増すといううらやましきクリント・イーストウッドの主演の映画で、
じつは荒唐無稽なストーリーなのだが、冷戦時代のロシアの衛星が
地球に落下するのを防ぎに行く宇宙飛行士たちのドラマである。

イーストウッドの仲間たちはかつて空軍のエリートでいながら、も
うロートルとなり引退している。若いクルーで構成するチームと争
って、その衛星を宇宙で処理するために宇宙へ向かうことになる。

ここに登場するのがサントリーBOSSのCMでおなじみ、トミー・リ
ー・ジョーンズさん、じつは病で余命いくばくかという役を演ずる。

じつはこの衛星は核を搭載した軍事衛星だとわかり、これを地球に
落下させるわけにはいかない。
そこで衛星のエンジンを使って軌道を離脱して月へ持ってゆくこと
となる。それを志願するのがジョーンズさんである。

映画のあらすじを書いても仕方ないながら、この映画、ラストシー
ンが秀逸である。そこを見るために私は何度も最初から反芻してい
る。

さて核ミサイルをかかえたまま、月へ向かったジョーンズさんは月
に行きついたか、そこにはすばらしい齢を経た男の格好よさを教え
てくれるのです。

秀逸であり、我らの年齢が見るべきものである、と反芻をおすすめ
するのです。