夏の翳り

カテゴリー │デキゴト路地

夏の翳り

母とのデートを終えて事務所に戻ると、電話の嵐、うれしい電話が待っていた。

仲間が大きな仕事に取り組めそうだといううれしい電話、お手伝いとしてもうれしい。
少し落ち着く為にまた植物話を書いてみる。

飯田公園緑化木センターは30代の頃、一年の草木の移ろいを眺めたくて通った
公園で、今も変わらない配置で僕を迎えてくれた。

そこここに思い出があり、小路の脇の植え込みの花までを覚えていることに驚き、
また思い出しながら歩き、その通りに展開するさまを楽しんだ。

人は十数年のうちに大きく変化するが、草木は今も変わらず着実にそこにいる。

水辺の上を渡る板橋を歩けば、期待したガマの穂は見られなかったが、そろそろ
散りだした葉が水草たちと混ざって浮き、暗い水面の上に反物に描かれたように
浮いている。

近づけば水の中の小魚たちが泥を巻き上げて逃げ、小さなトンボが飛び立つ。

夏の翳り

さて、そろそろと散策を終えて歩き出すと、風に吹かれてカサカサと大きな葉が
落ちてきた。
手の平よりも大きな葉は子供の頃の畑にあった煙草の葉のように大きくて、もう
カサカサに乾いていた。

窓をあけて、「私はエアコンは嫌い」という母が言うように「そろそろ秋ね」

緑濃く、木々が暗くなるほど茂った公園を歩くのには一人はむかない。
大きな体の男がキョロキョロと辺りを眺め回して歩くから、前から来た親子連れ
がいぶかしんで、脇道にそれてゆく。

やはり似合いの女性と早い秋を楽しみながら散策するの図が似合うのだろう。

この公園は秋にまた趣を変えて楽しませてくれる。それは日を追って変わる
楽しみがある。
こんな散策を一日のうち、少しの時間だけ、また与えたくなりました。


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