イチロー的こころ（旧版）

１０月になって実を結び、たくさんの飛足をつけたのに雨ばかり、植物のケサランは
飛び立つ準備は万端です。

今日は雨もやみ、いい具合に風も吹いて飛足もすっかり乾いてフワフワと風を受け
るようになりました。

今まで雨で残念がっていたケサランもパサランもみんな花のてっぺんに集まってき
て飛び立つタイミングをはかっています。

「次の風で飛び立つぞ」

「西の川へ飛んでくぞ」

「もっともっと遠くの畑まで飛んでくぞ」

「外国までも飛んでくぞ」とめいめいがいろんなことを言いますから、飛び立ち台は
ケサラン、パサランたちでごったがえしています。

フーーーーッ、ゆらりと飛び立ち台が揺れるほどの風がやってきました。

ヒューーッ、次から次へと風が吹いてきます。

今日は東風、森の向こうの畑へ飛んで行くことができるでしょう。

「次だぞ次だぞ」と並んでいたケサランが一番前にやってきました。

飛足をいっぱいに広げて風を待ちます。隣のパサランも飛足を広げています。

来年になったら西の畑へ行ってみるといいでしょう。きっとケサランの花やパサラン
の花が咲いているでしょう。

そして小さなケサやパサのツボミが生まれることでしょうね。

これは鶴見町あたりの土手の上のお話でしたよ。