イチロー的こころ（旧版）

自分の為に祈る前に、誰かのことを祈り、自らの願いをそれに添える。

人は一人では生きられないならば、誰かの為に祈ることができる人になりたい
と思います。

それぞれはとても小さな力しか持ちませんが、誰かの為に何かを為すことがで
きれば、きっと感謝が連鎖して、よい世界がやってくる。
昨年、３人に自分ができることをしようと言う映画を見たのです。

持てるものを与えることは負担が軽いこと、持たらぬものは行為で心で人の為
になる。そんな連鎖が世界に広がってゆくというものでした。

今は主張の時代、スピード化する時代の流れの中で自らの手を話したら流され
てしまう、自らの足がかりを失ったら落ちてしまうと考えがち、手すりも、足がか
りも、誰かに教えて共に使うことができるとしたら、世の中が変わるのでしょう。

人のストレスの一つに競争があります。
自ら得たものを、分け与えれば皆が少しづつ腹を満たすのに、自らが得たもの
を独り占めするのは自分の力だと考える。
スピード化する人波の中でつまづいても、誰も気遣うことがない。

人と肩ふれあうところにいるならば、前や横、後ろまでに心配れば人波は、心
の波となる。
暖かい人の波の中に包まれて生きることができるのです。

人の為になりたい、誰もがそう考えますが、人からの戻りがなければ心が萎え
てしまう。逆に人から受けた喜びを人と共有して増幅しなければ喜びは小さく
固まってしまうのです。

今年は「優しい心の年」になりたい、絵空ごとのようですが、世の中は心がつな
がってできているのだから、できない訳がありません。

新年から観念的なお話でしたが、年のはじめの祈りは誰かに私を添えてみる。

きっと人もそうしていただけると思うのです。

さあ、新しい年の出会い、ご縁の深まりを受け止めにまいりましょう。

今年、またどこかで会いましたら、心つながるお話をいたしましょう。