緑を覗けば
春さがしとは花を探すことのみにあらず、緑を覗いて楽しみにするものでもある。
遠くに花を見て、一歩一歩と歩く足の軽さは春の楽しみの一つです。
公園を歩けば、公園を守る人の心が今の花、次の花と歩く私たちの楽しみをも
育ててくれているのに気づかされて、頭が下がるのであります。
冷たい冬には靴に固く感じていた土が、小さな芽生えのふくらみに耕されてふ
っくらもっくらと持ち上がっていることに気づき、じつは花までの道こそが春なの
だと気づかされる。
花が満開になれば、しっかりと次の花へのバトンを渡す、そこに在る花は春の
喜びのチェーンで結ばれているのです。
ピカピカと目に入ってきたのは、丸い花壇に植えられた緑たちです。
次には僕たち、私たちが花を見せるんだよといわんばかりに輝いている。
覗き込んでもまだ幼い緑は、それでもしっかりと花の用意をしているようなの
です。
緑萌えれば、花の楽しみあり、この円形の花壇に何が咲きますか楽しみを見つ
けることができるのです。
花も人も一日にしてならず、花咲く時までが楽しみ、花をつければまたその花は
次の仲間へとバトンタッチしていくのであります。
緑は青と表される、あおあおとした緑に、会おう会おう、春は全てに出会えるの
が楽しみな季節なのです。
関連記事