さくら思うこころ
桜咲く頃の冷たい日を”花冷え”と言う。
ぽかりと暖かな陽気が続き、いよいよ桜が咲き始めると、心は春のわくわく
に誘われてくる。本格的な春は桜の開花と共にやってくることを知っているの
です。
でも、桜が満開になるとなぜか強い風が吹き、冷たい雨が降る。
短い桜の花の一週間にどうして風や雨になるのでしょう。
それはね、桜の花の春に、人はやさしい心を思い出すのです。
冬の間に葉を全て落として耐えていた努力が、春に開花する。
がんばっている子たちが一斉に開く様子を見て、誰もが祝福したくなるのです。
「咲いた花なら散るのは覚悟」、戦争の頃、桜たちはこんな風に歌われました
が、桜は人の心に咲く喜びなのですから、誰もが一日も長く咲けと願うのが
本当の気持ちなのです。
風が吹けばあの弱い花びらが散らないかと気にかかり、冷たい雨の日は、
大丈夫かと心配し、晴れた朝に桜をあおぎみて、うれしい心になる。
桜は私たちの心の優しさで咲き続けているのです。
桜前線は静岡県を越えて北上していきます。
やさしさの前線が日本の全体を覆いながら移動していきます。
春はやさしさを持ち、やさしさをもらって過ごす時なのです。
そういえば、ボクには花と同じ名前を持つ小さな友達がいます。
この春には二年生になりますよ。
花よ育て、開けと見まもる心つないで、心温かく暮らしていくのです。
関連記事