セミコの棲む家

イチロー

2008年08月05日 06:49



「ちょっと待っていてよ」

夕方訪れた友人の家は数年前に建てた家、親孝行な彼が両親と共に
住む二世帯住宅です。

犬好きなご夫婦が愛犬と会わせてくれるという。庭師が植えたのでしょ
う、見事な木を眺めながら待つと、その木の葉の裏にセミの抜け殻を見
つけました。

愛犬を連れてきた友に、セミの抜け殻のことを話すと、家にもセミの子が
住んでいたんだと喜び、奥さんを呼んで見せておりました。

家の木でセミが羽化をする。
何年も眠り育ったセミの子がはいだして新しい家の庭で羽化をした。

それだけのことがうれしいのは、動物好きのご夫婦の築いた家らしく、
小さな命の育みを見つけたからでした。

今年の殻は来年以降に続く多くの命を従えています。
今年よりもっと多くの命がこの家に育ち、ご家族と共に育ってゆくのです。

初めて会った愛犬は、やさしい目をした男の子でした。
尻尾をふりふり歓迎してくれました。

「猫も飼い始めたんだよ」

後で聞いて会いたかったなと思う、猫が好きなんです。

友の家に思わぬ発見をした昨日、育てるべき多くの話ができたのでした。

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