菊のかおり
菊のかおりの宇宙の中を今朝も走ります。
菊の香りは今ではあまり好まれなくなりましたが、冬のすがすがしい香りが
します。
菊の香りをかぐうちに、遠い遠い昔のことを思い出しました。
育った家は大きな団地にありました。庭はとても狭いものでした。
その団地は田園地帯にありましたから学校に通ってくる子供たちには大きな
庭や畑を持つ農家の子もいました。
その子たちはときどき教室に花を持ってきて先生に言い、教室の花瓶に活け
ていました。
今のようにいろんな花はありませんでしたから、冬になると畑の菊の花を親
から持たされるのです。
菊が活けられた教室には菊の花の香りが満ちていました。
毎日水を変えるたびに、厚い菊の花弁が落ちてゆくのでした。
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