人は人生にたくさんの実をつけます。
チャンスの芽が出たり、思わぬ大きな花をつけることがあったり、美しい実を
結ぶこともある。 それに気づかずに過ごすこともありますね。
ずっと考えていることに、実の結び方があります。
人は荒野に一本だけ生えているような木ではありません。
下草がたくさん生えた林や森に生えている私たちは、陽射しを受けたり陰に
なったりしながら枝をつくっては、そこに芽をつけたり花をつけようとしますが、
自然と同じ、太い枝や美しい花、おいしい実などは容易にはつけることはで
きません。
根を伸ばしたいだけの柔らかい進路はありませんし、上に多い茂った深い
先達たちの茂みもあります。
それでも、ふんばって高い高い木になりたいと思ったり、美しい花を咲かせよ
うと思うなら、森の水を精一杯吸って、枝という枝に送り、どこにチャンスの芽
が出ようとする時に足りるようにしていきます。
それでもそんなに簡単には青い鳥も飛んでこないものですね。
植物は一年で人生の困難も美しい結果も教えてくれます。
毎日陽に照らされ、雨に打たれ、時には台風も風に晒されても、深い秋には
実を結ぶことを教えてくれるのです。
つやつやの実をたくさんつけて、ほら我慢していればきっと実がつくさと教え
てくれます。
植物の美しい実に見惚れている間も、土の下ではゴウゴウと水を吸い続ける
努力をする根がしっかりと幹や枝やその先につく実を支えているのです。
私たちはきれいな実をみつけては、小さい実でいいんだ、ちいさい幸せがたく
さん欲しいんだよと話しかけます。
大きな幸せより、持ち帰って喜べる小さい幸せを毎日手にいれたいと思うの
です。
植物たちは、その方法を知っているのです。 おしえてくださいとお願いする
のです。