おばあちゃん花屋さん

イチロー

2011年02月01日 10:36



「お墓参り行こうか」母を誘えば日めくりを見て「火曜日だっ
たね」と笑顔になる。こじらせた風邪を克服して母は外に出た
がっているのです。

火曜日と金曜日はおばあちゃん花屋さんの開店日です。

お寺に行く道にあるその花屋さんは玄関のバケツに花とおかき
のブリキ缶にお金の投入口があるお店屋さんです。
おばあちゃんの息子さんが花屋さんで、火曜と金曜に花がある
のです。

「菊はいやよね」と花と一緒にピンクのスイートピーと黄色の
フリージアを選んでお墓に供えてきました。

「ストーブの前でウトウトと一日過ごしていると空気が悪いわ」
目が覚める冷たい空気の中の墓参りで母も元気になりました。

「供えるなら明るい花にしなくちゃ」、母は仏壇にも明るい花
を飾っています。

向こう三軒両隣、桶の水を周りのお墓にもおすそわけ、すっか
り冷えながらも手を合わせてナムナムと、一番明るい花のお墓
に春の花、お線香も甘い花の香りを選んでみました。

「今日は良いことがあったわ」、母の元気は気になることを済
ませることでやってきます。

また火曜日か金曜に行こうね。どんな花が出るかわからないお
ばあちゃんの花屋さんの開店日はお墓参りの日なのでした。

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