いつもの南口で

カテゴリー │デキゴト路地


同じところでね!

快活な電話をくれる娘の電話に父は車を走らせる。
突然の電話でもうひとつの春が帰ってくるのです。

浜松駅南口の送迎口は何台も車が停められないからなかなかの競争率で、
なかなかいつものという訳にもいかないのです。

にぎやかなスーツの一団は出張帰り、大きな紙袋を引きずるのは展示会帰り、
明るい駅から出てくる人は黒いシルエットしか見えないのです。

娘はその中から胸を張って歩いてくる。ように親は思う。

「おかえり」

卒業を迎え、東京との間を何度も行き来している。
自分が仕事を始め
る春に同級生は結婚するんだと言う。

いろんなものから卒業を迎える春、引越しに就職、結婚まで若い春たちは
動きはじめる。

変わらない春を迎える親は駅のように旅の起点となるだけなのです。

カツンカツンと気を張って歩く娘、どこまでも歩いて行きなさい。


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この記事へのコメント
コメントいたします。
私も何度かの春の季節で、同じような経験をいたしました。
幸せを掴むために、しっかりと歩みなさいと娘の後姿に語りかけたものです。
父親の心情伝わりました。
「切なくもある春」
Posted by 大黒屋 at 2008年02月23日 09:13
大黒屋さん、コメントありがとうございます。
とても切なく応援しても一緒にはいけない旅立ちです。強く優しくあれと願っています。
Posted by イチローイチロー at 2008年02月23日 10:38
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    コメント(2)