シェルは薄く美しく

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シェルは薄く美しく

商用ワゴンと、乗用ワゴンとはどこが違うか

昔でしたらいかにもという差がつけられていた外観も、ハイエースではあきらかな
差を見つけるに至らない。

商用車の魅力は運転席の後ろの積載力にほかならないのだが、これを稼ぐ努力
について聞いた。

仕事に使う人の為にミリ単位の工夫をしているのは、内装という贅肉のそぎ落とし
からはじまる。

乗用車の延長で使われる乗用ワゴンならば快適な内装を求めるのだが、商用の
ハイエースは荷室へのエントリーをするスライドドア、バックドアの開けたては、ま
さに「バーン」という鉄板そのものの音がする。

今や乗用車はドアの開けたて音に高級をもとめる。
いずれも「バタム」と厚みのある音で閉まるのを当然とされている。

それが「バターン」と金属音をさせるのは、鉄板に板の内装一枚という構造からな
る。内装をつけることにより、センチ、ミリ単位の広さを稼いでいるのです。

商用車にとって、わずかなサイズで載せられないものがあれば役に立たない。
何を載せるのか不明ならばボディサイズ-最薄の内装としておくことでユーザー
の満足につながるようにしているのです。

スライドドアもしかり、バタン音をさせてガッチリ確実に閉まるドアは全幅をかせぐ
努力をしていることにほかならない。

じつは、長い期間、工事関係の仕事につきトラックに乗っていた。
トラックの荷台は内装などはもちろんなく、積載底面積いっぱいに積み込めること
が魅力となっていた。
商用バンの荷室はまさにトラックそのものなのである。

スライドドアをあけたステップも鉄板むき出しである。
乗用ならば商用にない内装を設けて”豪華”感を出す部分には何もない。

内装とは、内臓脂肪のように、積載面積を圧迫するのみで、車重を無駄に重くす
る。これをそぎ落とせば軽くなり、燃費にも好影響となる。

働く車はダイエットの名人であり、働く筋肉のみのの魅力を持つ。

本当にできる男は、豪華な持ち物で勝負はしない、美しい肢体のみで勝負する
のである。


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