神明宮の池

カテゴリー │デキゴト路地

神明宮の池

静かな心を保つには、特別な場所が必要になる。

古い歴史を持ち、大切にされていた場所は心静かになれる場所なのです。

古い古い昔の古墳が今も大切にされているように、どの時代にも尊ばれて
今に伝えられる場所があります。
静かな神社、寺の域に入れば深い森が私たちを見下ろしてくれる。
森の中の涼しげな風が私たちを迎えてくれるのです。

池の噴水がシャワシャワとやさしく水をたたいています。

奉納された赤い幟が小さな風に靡いています。

池の端の石に腰をかけ、持ってきた明治大正時代の本を開き、セミと水の
音の中に入り込んでゆく。

いつの間にか、この森の下は古き時代なり、本の中の時代を歩いている
自分を感ずるようになる。

人の一生よりはるか長く時代を見つめてきた森の木たちが腰をおろし本を
読む男を包んでいるのです。

古きものは尊ばれ残されなくてはなりません。
どんなに時代が変わっても、この森も社も次の世代に残してゆく。

山の上から平野を見下ろした時に見つけた古墳を見つけて感動したことが
あるのです。

緑の畑続く中に今も古墳の緑が残る今を知る。

「ガボリ」と池の鯉が水を吐き出して沈んでいきました。
万年も生きる亀が池似て足を投げ出して浮かんでいます。

早起きの朝の静かな数十分、音は消え大正明治に旅をしていた神明宮
の池の端のお話でした。


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