イチロー的こころ（旧版）

テレビに見るべきものがないと思うのはどの業界も同じで経済活動に
なってしまったからだ。

今や分業が進むテレビ業界は局制作でなく、番組ごとプロダクショ
ンへの発注で作られていると言う。

またプロダクションは番組の企画を自社に都合がいいようにつくり
売り込んでいる。

番組発注者にすぎないテレビ局は企画選択の余地だけを残す元請に
過ぎないのである。

タレントが過剰に売れた後使い捨てられるのも企業活動のなせるわざ。
見た目と生鮮を喜ぶようにされた我々もそれに慣らされてしまって
いるのだ。

企業活動のひとつに踊らされてはいけないのだ。

今や笑われるタレントが多用されている。
育ちの悪さや頭の悪さ、言葉づかいの悪さを売りにするタレントが
売れている。

企業が売り出してつかの間の経済活動に消費されるタレントを我々
は見せられる。

言葉は壊されて番組内の笑いの種とされ、女性が男でも言わない酷
い言葉を吐き、それで売れているのだと言う。

一番売れる一番見る世代に向けて広報をするのが企業の正義である。

私たちはその企業の為に汚い言葉や若い女性のきたならしい姿を見
せられてしまう。

今日の夕方、京都へ行ったぶん屋さんが見た京都の業界の話を聞いた。

かの文化の地も企業化が進み、一万点も商品を見て数点を見つける
のだそうだ。

だからこそ彼はお客さまの為に努力を惜しまず本物を見つける。

見せられてこんなことを書くより選択をして心なきものを見ないよう
にしなくてはいけない。

テレビで若い女性が「じゃねぇよ」なんてあたり前のように使うのは
許さない。

許さないのは不用意にテレビを見た自分である。