AL男との友情

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AL男との友情

2003年の年末、この年に開幕したジャパンラグビートップリーグで一人の男と出合った。

開幕の盛り上がりの中、テレビでは熱き応援団を伝え、その中で紹介された男。
サッカー場のジュビロスタジアムがラグビーと兼用になりヤマハスタジアムと名を変えて
こけらおとしとなった試合から今までお互いに応援の場で一緒にいた。

応援とは誤解を恐れずに言うならば無償の愛情である。
ヤマハ発動機が持っているチームながらヤマハラグビー部は地域のチームであろうとし
て地域の小中学校にラグビーの心と楽しさを広げている。

それがうれしくて応援団は集まり、地域の代表として応援を続けている。
その方法考えた彼とその仲間が今も続く応援コールの中心にいる。

「ヤマハが来た」とどの会場でも恐れられた青いフラッグの猛烈な応援に背を押された選
手たちは勇気を持って戦った。
試合を終えたキャプテンがいつも言うように、どの会場にもこの応援団はいて、アウェイを
ホームに変えると言われている。

ヤマハは正規の組織された応援団を持たず、誰もが応援に加われるよう”私設応援団”と
している。その中でチームからフラッグの管理と配布回収を任された応援の心の中心を作
った男が彼である。

応援は無償の愛である、ゆえにチームと共に喜び、及ばねば一緒に顔をあげて次こそと
前を見て戦う応援団ができている。
選手の背を応援の声で押すことを心に任じている多くの仲間ができている。

どんな活動も当初に心を育てれば、その活動にブレができない。
彼はどんな時にもブレをつくらず、無償の愛を続け、その心に賛同した多くの青き応援団
が育っている。

彼は栄転し、来期からはこの応援団にいつもいることができなくなる。
一つの時代が終わり、その心継ぐ者たちは当初から変わらぬ無償の愛の応援を続けて
ゆく。

彼はこの卒業を前に娘さんとホノルルマラソンに挑戦し、見事に完走した。
土曜の会で、彼の卒業と文字通り足跡を残す為に足型をとって色紙にした。

一緒に前を向いて歩いてきたある男の足型は前のめりに進む形をしている。

「顔をあげて前へ」、勝負の世界では「負け」は禁句である。

「負けない」ではなく「勝つ」と言うと教えていただいている。

ある男の手首に巻かれたブレスレットをいただいた。
それはホノルルマラソンを共にした戦友であり、挑戦のパートナーである。

少しきついブレスレットを左手首にまいて、彼の心を引き継ぐ一人となる。

世界を又にかけて飛びまわる彼は転地から日本の戻ることなど簡単である。

ただし、呼び出すことなどはしない、彼がどうしても応援席に戻ってきたくなる
状況を作ることである。

共に応援したチームが頂点を迎える時こそ、彼は海を越えてスタジアムに戻る
と信じている。
どこにいても心の応援はでき、いつでもスクランブルして戻る彼がいる。

会が終わり、外を応援仲間と歩いた。
「ALさんがいないとキツイなあ」と彼は言った。同じ思いを共有した。

ある男を失うとは言わず、戻るチャンスをつくろうと約束しておく。


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この記事へのコメント
イチローさん、いろいろありがとうございます。「さようなら」という言葉はないので、「それでは、また!」。いつになるかわかりませんが、いつかきっと一緒にラグビーの応援したり、おいしいお酒を飲みながら、いろいろな話を聞いたいと思っています。私も、ちょっと遠くへ行きますが、いろいろな情報や発見をみんなに連絡したいと思います。1月11日の九州電力戦、1月18日の神戸戦(兵庫)は行けるかと思っています。
Posted by AL at 2008年12月23日 06:35
ALさん、こんにちはブレスレットつけています。
どこにいても友達に変わりなしです。たまにあっても
また一緒に応援できますからね。残り試合を勝ち続ける為に
全力をあげてまいりましょう。
Posted by イチロー at 2008年12月23日 16:33
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