海のお父さん

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海のお父さん

昨日のBBQで大アサリを焼いて食べると、海のお父さんを思い出しました。

愛知県の渥美半島の先端、伊良湖岬の恋路が浜には名物の大アサリを食
べさせる店が並んでいます。
その灯台へ続く道に「大浅利屋」という店がありました。

店の前を通る人に「食べてけよ~」と威勢のよい声で誘うのは船長さんの
帽子を被ったヒゲのお父さん、隣で合いの手を入れる元気なお母さんの二
人が守るお店です。

炭火で焼いた大アサリの醤油の匂い、イカを焼く匂い、ミル貝を造って運ぶ
二人との会話はちょっと大人向けなのです。

「こんなの食べたら今晩は大変だよう」 
お店の中は、そんな軽口にいつも大笑いが響いていました。

店には古い海軍の戦艦の写真が並びます。旭日旗が飾ってあります。
演歌に混じって軍歌も流れます。 
そこでお父さんは船長帽を被って元気よく貝を焼くのです。

二人に会いたくなると遠い伊良湖へ出かけましたが、元気な顔と声に会え
るならば遠い道も平気なのでした。

久しぶりに行くとお店の様子が違っていました。 お父さんがいない店で
お母さんが息子たちと仕事をしています。 
お父さんは海へ帰ってしまったのだそうです。

それから何回か伊良湖へ行きましたがお店は開いていませんでした。
お父さんの店のお母さんに会いに行くつもりで行きました。

海に帰ってしまった船長帽のお父さん、「海へ帰って喜んでると思うよ」と
いったお母さんの店は大アサリの思い出です。

醤油の焦げる匂いの中で繰り出すお父さんとお母さんの漫談に「ワハハハ」
と笑った思い出です。


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