ながらみを食す

カテゴリー │メシメシ探検隊

ながらみを食す

ながらみを茹でる

海辺の町に引っ越したのは高校1年の時、その頃なのか、その前なのか
海に行けばこの貝を見ることができた。

食べるものとは思わず、石のように放り投げて遊んでいたような記憶。

調べてみると、ながらみとはこんな貝だ。

「北海道から九州までの砂地に棲息している。
 本種とイボキサゴはとても似ているが裏返してヘソの部分の平滑な
ところが本種のほうが小さい。

東京の市場ではもっぱら「ながらみ」と呼ばれている。
「ながらみ」というのは千葉県から静岡県までのキサゴ、イボキサゴ、
ダンベイキサゴの呼び名である。

流通の世界ではこの「ながらみ」が一般化してキサゴでは通じない。
食用としてはもとより、丸くて美しい模様をして、少女の遊ぶ、おはじき
の起原ともいわれる」

なるほど、おはじき。

昨夕、料理居酒屋の庄屋さんの大将を訪ねると、ちょうと”ながらみ”が
茹で上がり、大鉢に盛っているところ。

「なつかしいねえ」と話すと「最近は好きなお客さんが多いよ」と大将。

大将が食べ方を訓えてくれた。

つまようじで貝を指し、ぐるりと引っ張るとスルリとあっけなく抜けてくる。

貝の身には下(尾)のところに砂袋があり、それをちょいと取る。

そうしたら、貝を茹でた湯(水)でチョイチョイと洗い、口へ放り込む。
じつに簡単。

小さな海の香りが口の中に広がる。

酒はうまし、その上にこんなことをしながら飲めばさらに旨し。

ながらみの大鉢を見て、明日の宴会が楽しみなのである。


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この記事へのコメント
こんばんは、

『ながらみ』 おいしいですよね、おいらも大好きです。

福田では、昔からよく食べられています。


最近では少なくなりましたが、昔は各家庭でながらみを食べては、

余った殻を道に捨てていたので(まだまだ舗装などしてなかった頃)、

いつも殻を捨てるところは道が白くなっていました(笑)
Posted by sen at 2006年12月06日 22:23
senさん久しぶりです。
そうかあ福田の浜にもあるんですね。僕はどこで見たんだろう
子供の頃たくさん見た記憶があるんです。
うん、よくそういう道があったね。貝の殻の道、そういう記憶って懐かしい
ですね。
Posted by イチロー at 2006年12月07日 01:46
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    コメント(2)