イチロー的こころ（旧版）

じつは４駆が苦手である。

といきなり４駆派に嫌われるようなことを書く。大柄でどことなく大味でというのが
趣味に合わないのは、自らが大柄であることも関係する。

大昔のチッチとサリー（少女趣味だな・・・）の例のように、大柄は小柄を好む。
ミニや小型スポーツ、ホットハッチ好きなのはこのようなことからだ。
女性も・・・・それは言わないでおきましょう。ああおそろしや・・・

「インフィニティ」は英語で「限りなく」を表す言葉。
日産の対米拠点として、トヨタのレクサス、ホンダのアキュラと同じく高級な日本
の車を扱うブランドなのである。

日本でチマチマ走っているから「苦手」なだけで、アメリカでは大型４駆は大いに
似合う。
むしろ、あの広大なところをホットハッチでチマチマ走ることなど想像ができない。

ならばとこの写真のウィンドウに映る景色ならば、これはグッドチョイスとなるので
ある。

富士や富士の裾野が好きで、あのあたりを冬に走るのが、密かな楽しみなのだが
まるでこんな景色の中を走る。

これはインフィニティQX５６（４×４）という車なのだが、広大かつ牧場が続くアップ
ダウンの多い道ならば、こんな車に乗って移動したい。

かつて（今もですな）イギリスにはレンジローバーという４駆のロールスがあり、
これは馬や馬車で荘園を視察していた貴族向けに、作られた車だという。

ゆえにゴージャスな上にタフ、そして見晴らしがよい。

そろそろ本格的な冬、０度ほどに気温が下がった西富士道路を雄大な富士を右手
に眺め走りぬける。

気まぐれに右折すれば裏道となり、さらにアップダウンが続き、まるで北海道な
景色の中に放りこまれる。

富士はますます近くなり、頭上にまで伸び、その気高さに圧倒される。
いつもの小さなエンジンでは、富士が伸ばした広大な裾野を走るには役不足なの
である。

そんな時にはシートヒータで腰を暖めつつ、ビッグエンジンの余裕あるトルクで
ぐいぐいと寒風を切り裂きたい。

もちろん、富士を眺めながら、向こう側まで一っ走り。

本当に温まる温泉で体ごと暖める。

夜が迫るまで山梨に滞在すれば、帰り道の西富士道路は下りばかりの滑走路
となる。

朝霧を越え、見えてくる富士宮の町はまるで空から舞い降りがごとく、星のような
夜景に輝くのである。