古き車乗り

カテゴリー │車にあ

古き車乗り

車はステイタスの象徴である。

消費社会で大なるものは不動産、家、そして車と並ぶ。
人が買えるものでかつ買い替えができる最も高価ななものが車である。

ゆえに、富や成功の象徴となり、若者はそれに憧れを抱く。

我が青春時代には既に車は遊び道具、若者向けの安価で楽しく遊べる
車があり、就業年数に伴い車のグレードが上がっていく。
車は会社社会では出世のバロメーターであった。

ゆえに、日産車でいえば新入社員はサニーで、課長さんになればブルー
バード、えらくなればセドリックやグロリアに乗る。

青春時代には1.2リッターのよく走る車が必要で、年を取ればシートに
レースのカバーをかけたような車に乗るようになる。
じつに分かりやすく、若者がセドリックに乗っていれば、それは父親の車
だったのだ。

それが変わったのが”ハイソカー”という言葉と共に現れた番狂わせな
ミスマッチブーム。

若者がクラウンやセドリックに乗り走り回る。

いつしか車はどれに初めて乗っても文句がない時代となった。

決して嘆いているのではありませんぞ。

ただし、一度ハイソしてしまえば、二度と2シーターで幌、小さなエンジン
ビニールのブラックシート、コックピットは「黒で統一したスパルタンな
スポーツ仕様」なんていう車には乗れない。

ミスマッチしなかった世代が2シーターを好むのは、若者時代にそれの
洗礼を受けたから。

これからはおじさん族が続々と2シータースポーツを選ぶ時代だ。

2シーターに乗り、日曜に伊良湖を目指してドライブなんていうのはおじさ
ん族の特権かもしれない。

もちろん、前にも後ろにも大きくてラグジュアリーでオートエアコンの若者
カーにはさまれて。

「ねえ。あれかっこよくない?」

「なんだろ・・・・」

はい、これはトライアンフスピットファイアと申します。

おじさんたちは、答えがでないで覗き込むカップルの前で太陽にさらされ

ても、涼しい顔をしなくてはならないのであります。


同じカテゴリー(車にあ)の記事
かわいい子に衣装
かわいい子に衣装(2011-02-28 22:41)

基本はランチア
基本はランチア(2011-01-30 21:38)

リトルインパクト
リトルインパクト(2011-01-30 00:02)

VWバスな日
VWバスな日(2011-01-27 11:12)

SAABな未来
SAABな未来(2011-01-25 16:46)

気になるワーゲン
気になるワーゲン(2011-01-22 20:01)


 
この記事へのコメント
こんばんは、

思わずニヤリとしちゃう文章ですね。

かっこいい年寄りになりたいものです(笑)


たとえば、「ヘルメットを取ったら、ジジイだったからびっくりした。」

なんて、言われてみたいものです (^^ゞ
Posted by sen at 2007年01月19日 00:43
senさん、遅レス失礼
かっこいい年寄り、これ目指しましょうね。
これからはそういう人が多くなるだろうな。
先輩達に見習いましょう。まだまだ先の話ですね!
Posted by イチロー at 2007年01月22日 10:13
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
古き車乗り
    コメント(2)