竹と紙と縁台

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竹と紙と縁台

「ほーほーほたるに来い」と森蛍の記事たちに誘われた昨日の宵。

「行こう」と思えば遠州森町は遠いところでもない、浜松から国一で袋井から北上、
もしくは浜北大橋から小国神社を訪ねる街道の先である。
宵の情緒を感じたくて車を走らせた。

到着した”森のがぁんこ屋”は森の衆が立ち上げた地域おこしの一つの拠点で、
かつて栄えたという中央通りの廃業された店舗を借り受けて地域の産物や手作り
の品物などを並べ、地域向けの講座を開き、情報発信基地としてブログ村が開か
れるなど、森の衆の元気を象徴する場所である。

発起人の一人である飛鳥さんは言う。

「今年立ち上げて既に500程の森蛍が町にある、がぁんこ屋のある中央通りはそ
の象徴として毎日森蛍を出しています」

開催期間を7月10日~8月15日の長期間、森町に灯す森蛍は、地域の人たちの
夜の楽しみでもあるが、そこには手間もかかる。

「室内に飾る方も多くて、趣旨を説明して歩いていますよ」、となかなか文化が定着
するには時間もかかる。

がぁんこ屋やならびの家々が縁台を出して道を散策する人に提供している。
その縁台ごとに人が集まりよもやま話をする。

「まずは人が出てきて、話をする、そこから活性がおこるのを期待しています」

飛鳥さんたちは縁台を出し、スイカを切り、着実に人が宵の町を楽しむ工夫を加えて
いる。
「おかみさんの会が出てくれているんだよ」、向こうで屋台を作り、婦人のみなさんが
準備を始めている。

僕は縁台でそれを見ている。
祭り囃子が聞えるわけでも、花火があがるわけでもない。

次第に暗くなり、軒下に並べられた森蛍の灯がくっきりと見えてくるだけである。
竹も紙も縁台も手作りである。
その暖かさの中に身をおくのがここちよい。

宵の町に次第に出てくる人を眺めて心がザワザワしてくるあの感覚を楽しんでいた。


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