父の赤芽イモ

カテゴリー │メシメシ探検隊

父の赤芽イモ

「雑煮を食べていけよ」と父は大好きな雑煮を年中こさえている。

父にはこだわりがあり雑煮には赤芽の里芋をいれるのです。

早く柔らかくなるから煮物にはむかない赤芽は雑煮の中でホックリと煮えている。

「イモを食べなさい」と手づからイモを椀に入れてくれるのです。

年があければ五十年も父母の子供をしているのです。

最近ポツポツと昔の話をする母から、思いもよらない過去を聞いたりする。
母さんは一度東京品川の資産家の家に養女に行っていたというのです。

赤芽イモの雑煮をひと足早くいただきました。

長く子供をしていても、二人のことは知らないことがまだまだあるのです。

父さんごちそうさま。


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