武州玉川
葛飾北斎が描いた富士は三十六景にあらず、一景づつの富士を眺めつつ何が
書けるだろうかとはじめたこのカテゴリーも今朝は第四十四景、明日明後日で
このお話もおしまいとなります。
第四十四景 武州玉川(ぶしゅうたまがわ)
解説を見れば玉川のここは現在の調布あたりだといいます。
玉川は多摩川、北斎のつけたタイトルで当時何と呼ばれていたのかを知る地は
多い、武蔵国の旅であります。
かつてホンダのスーパーカブで日本一周をするという小説を読んだことがあり
ます。
また自転車で東京から旅立つ話を読んだことがあります。
徳川家康が入府して栄えた江戸の地の繁栄は今に続きます。
当時世界一の都市となった江戸は今も世界一の繁栄を誇っている。
そこから最小単位の交通手段で飛び出して日本を一周するという話は逆説
的でもあります。
江戸へ東京へと集まっていった時代から、一人旅だってゆくこと。
それらの話は歩くよりは早くとも東海道を旅するに多くのエピソードを持って
いる。
富士を見ながら東海道を下る旅は楽しかるらんと憧れているのです。
富嶽三十六景は三十六景にあらず、私たちの旅もまだまだ続いているの
です。
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