花びらの皿

カテゴリー │焼きモノ書き

花びらの皿

日曜のラグビー試合で、懇意にしている東京のご夫婦が応援にいらっしゃり
お年賀にと和菓子をいただいた。

古くは宮中の御節料理の一つとして使われ、公家の中に広がり、裏千家の
初窯にも使われたという”はなびら餅”がそれで、白い半月に折られた餅に
牛蒡がはさまれた白味噌餡の初春のお菓子である。

これは父と母にあげようと包みを開いても適当な皿がない。
白に味噌餡と薄いピンクの和菓子には黒いお皿、ありはしないが漆器の皿
が欲しかった。

よいお茶を淹れて供すれば少し雅な気分になるところだったのに少し残念で
ありました。

お皿は和菓子を引き立てる自然であります。
冬の寒さにひとひらの花を咲かせる和菓子にはそれなりの皿が欲しいのです。

それでも白い餅、求肥のようなやさしさが持ち帰るまでの冷えできりっと引き
締まり、餡を引き立ててくれていました。

冬には花がありません。
どこかの陽だまりに暖とまだ遠い春をもとめて日なたの花を見つけてみたい。
旅をしない父母にも、季節をときおり届けたい今年なのでした。

※写真はラウンドテーブルさんよりお借りしています。


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