イチロー的こころ（旧版）

陽だまりと書いて思い出すものは、あの伊豆の道です。

かつて静岡東部も仕事範囲とする営業マンだった頃、沼津から伊豆西海岸に向かう
道をよく走りました。

ご存知のとおり、沼津は干物の生産日本一の町です。
市街地を抜けると、小さな港が続き、街道には干物店が並びます。
そこには網に載せられた新鮮な魚やイカが干されています。

帰り道に買って帰ろうといつも思ったものでした。

陽光の伊豆の思い出はいつも陽だまりの車の中にいた記憶なのは、渋滞もすごい
から、その道には白いイカや銀色に輝く干物があったのです。

伊豆に泊まれば、翌朝には必ず焼きたての干物が出てきます。
おひつに入ったご飯は、干物でどんどんとなくなってゆくのです。

ふわりと厚い干物をいただく時、伊豆を思い出します。

浜松でも店の前で干物を干す魚屋さんがあります。　そこを通ると腹が減るのは
干物ご飯を食べたくなるからです。

そんな時は必ず陽だまりの匂いの車の中で眺めているのです。