キャディラックとビフテキ

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キャディラックとビフテキ

世界一の製造メーカーGMが崩壊し、その影響は世界を覆い、従業員やディー
ラー網で取材されたインタビューがテレビで流れている。
あまりに大きすぎて現実感がないから、そのブランドの一つをあげてはGMの
栄光を振り返っている。

GMのトップブランドといえばいわずとしれたキャディラックである。
クロームメッキだらけで巨大なその姿はアメリカの成功の象徴であり、我々
をしてアメリカには叶わないと思わせた栄光のブランドであります。

子供の頃でもアメリカにはピカピカで大きなキャディラックという車があること
を知っていた。
アメリカンドリームなどという言葉は知らなくとも、キャディラックに乗り、ビフテ
キとうう見たこともないご馳走を食べるのがアメリカ人だと思っていた。

当時はアメリカのテレビドラマがたくさん流されて、私たちは成功とアメリカを
同義のように思っていたのです。

日本もその後急速に発展し、ビフテキがビーフステーキだと知るようになり、
その味を知った。
そんなに厚い肉を食べるのは日本人には合わないと、カレーやハンバーグ
を食べて私たちは私たちのサイズに合う車を作り出した。

日本の発展とともに、キャディラックはそのメッキをはがしていったのでした。

アメリカンフルサイズというゆったりした車を今も見ることがあります。
古い映画のカーチェイスシーンではそのありあまる馬力を生かし、巨体を振
り回して走りまわるのを見ている。

サンフランシスコの坂だらけの坂道を走り、そのふくらみでジャンプしながら
巨大な車がチェイスするのを見ている。
どんな障害も破壊しながら進み、決して止まることのない巨大なアメリカの
象徴は、ギブアップすることなどないのです。

まるでターミネーターのように死なないアメリカの象徴は今年突如としてその
内部に巣くっていた病巣を晒してしまった。
厚いビフテキを食い、キャディラックに乗るアメリカが急に止まってしまったの
です。

キャディラックはもう永遠の成功というアメリカンドリームではなくなっていた
のです。


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