相州仲原

カテゴリー │富嶽三十六景

相州仲原

葛飾北斎の富嶽三十六景を見て富士山好きは何を書けるか、挑戦すること
第二十二系 相州仲原(そうしゅうなかはら)となりました。

仲原とは現在の神奈川県平塚市あたり、この絵には大山参りで有名なお山
が富士の手前に見えております。

江戸時代は大山参りと言いまして大山阿夫利神社 (おおやまあふりじんじゃ)
への参詣で栄えたそうであります。
大山参りは遊山で行く場合も多かったそうですが、鳶や大工といった高所で
仕事をする職人が安全祈願で通うという意味もあったそうです。

修行時代東京の下町、向島におりましたが職人の修行でありまして、あの
あたり職人が多く住んでおりまして店のオヤジさんが集めまして大山参りに
行くという。

「職人なら一度は参らないとな」と連れていってもらいましたが、なかなかの
山である上に、若い衆は荷物もちカバン持ちでありまして大変だった覚えが
ございます。

町内の建具屋、竹屋、米屋に経師屋、ぬし屋に蒔絵師、大工に鳶の棟梁と
若い衆などに混ざって行けば職人連、楽しく山上りであったと思います。

下町の旦那ですから店のオヤジはなかなかの芸達者で獅子舞ができまし
て獅子頭が店ありましてそこらじゅうの祝い事に呼ばれてゆく。
お供をおおせつかると、先でお小遣いをいただいたり、珍しい手拭をもらえた
りする。

そんなことも下町の丁稚小僧の楽しみでありました。

「イチローちゃん浜松だってねぇ」なんて言われて「はい」なんて答えると、
浜松町あたりだと思われている。
下町にはあまり遠くから修行に来るなんてこともなく、代々の職人が住んで
いる。浜松の産は珍しがられておりました。


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