さよならワーゲン

カテゴリー │車にあ

さよならワーゲン

昨年友人から「ワーゲン買わないか」という誘いがあった。

思いもしない誘いに迷ったものの、ワーゲンは誰にでもフレンドリー
ながら選ぶとしたらライフスタイルにもなる車、結局出かけて行き
ニューワーゲンを見た。

ワーゲンはその形がオシャレなスタイルを要求するのだが、それは
日本に紹介された旧ワーゲンの「POPEYE」的な使い方を想像する。
それはまさにアメリカ西海岸である。

壊れたら誰でも治せそうな旧ワーゲンのエンジンを積んだ車はピカ
ピカよりも「治せる古さ」を魅力とした。そしてそんな車はライフ
スタイルを持つ遊び人たちに愛された。

いつまでも半ズボンから膝を出しビーサンを履くような”うらやま
しさ”を持つ人たちに愛されていた。

ニューワーゲンは旧スタイルを踏襲にして現われ今年で12年、2010
年で生産を終えると言う。ちょっとしたファッションニュースのよ
に感じた。

お気に入りのオールドスタイルながら着古しのシャツの新品が買い
足せなくなるような気持ち。

未だに選んでしまうボタンダウンシャツが街から姿を消すようなと
言ったら分かりやすいだろうか。

「買わないか」のワーゲンは決して高年式ではなかった、されど
ワーゲンである。ニューにしてもワーゲンである。

ちょっと大げさなホイールを履いていても、タイヤの溝が無くても
傷づきやすいというプラスチッキーな内装の傷を見てもワーゲンと
して許せるのである。

2010年に製造を終えるワーゲンは初代が1934年に生まれてからの
伝統をおしまいとしてその役を終える。

されどワーゲンである。ライフスタイルを持つ者に愛される唯一の
車である。

ピカピカのオーバルウィンドウだってまだ世の中には存在する。
お弁当背負ったようなカブリオレだって見かける。

ちょっとオシャレな女子が煙草をくわえながら粋に流すニューは
これなかなか見かけている。らしいなと思っている。

スタイルを持つものは製造終了後に長く愛される。
唯一無二のものとしてこれからも選択される。

ならばこれはお別れではなく、選択肢としての将来がある。
ただし免許をお返しするまでの時間までのね。

車とは免許を取得してからお返しするまでの数十年間のファッシ
ョンの変遷と同義である。

さてワーゲンをワードローブの一枚として買い足すならば今年、
いつか程度のよいあの頃の古着として買うならばお楽しみはこれ
からである。

レモンイエローのこいつにちょっと乗ってみたかったような。
決断はまだ二十年ほどは残っているだろう。

ワーゲンに「急がなくてもいいよ」と言われているような気が
する。


同じカテゴリー(車にあ)の記事
かわいい子に衣装
かわいい子に衣装(2011-02-28 22:41)

基本はランチア
基本はランチア(2011-01-30 21:38)

リトルインパクト
リトルインパクト(2011-01-30 00:02)

VWバスな日
VWバスな日(2011-01-27 11:12)

SAABな未来
SAABな未来(2011-01-25 16:46)

気になるワーゲン
気になるワーゲン(2011-01-22 20:01)


 
この記事へのコメント
 こんばんは。
 ちょっと個人的に多忙だったので、お久しぶりです。

 私の母は満79歳ですが、毎日の様に運転しています。(流石に、最近は「50kmが限度」と言っておりますが)
 まだ数年は、運転を続ける予定。

 従って猶予は(スポーツカーなどでない限り)、20年ではなく30年と考えましょう。お互いに(笑)。
Posted by ちゆき at 2010年03月04日 00:35
ちゆきさん、こちらこそご無沙汰でした。
そうですね。そうすると30年弱もある。
5年としてあと6台ですか、楽しみは尽きませんね。僕は最後は2シーターに決めております。
Posted by イチローイチロー at 2010年03月05日 19:42
初めまして、将来ワーゲンを購入したくて。案内を取り寄せたいでしね。幼少からブルーのワーゲンが欲しかったです。あとはスカイライン、クラウンには乗れないでしょとか知人と話してて、ワーゲンが欲しいですね。中古です。
Posted by 飯島 幸一 at 2016年11月23日 12:49
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
さよならワーゲン
    コメント(3)