イチロー的こころ（旧版）

親戚で妹とよく遊んできたから彼女は妹のような存在です。

長い間、離婚の調整の手伝いをし、一応の決着を見て話し合い
の席から離れてしばらく、今日電話をもらいました。

「離婚届出してきました」

声の中にホッとした心を聞いてひと安心、子供を抱えて長く
悩んでいたことからの卒業です。

最後の話し合いが終ると気を張っていた彼女は気が抜けて呆
けてしまいましたが、それからも当事者です。

子供のこと、住まいのこと、さまざまな問題が山積みになって
いたことでしょう。

今日の空のように明るい声で話すからうれしくなってしまう。

暗い声の相談話だって春になればこうなるんです。

お母さんを亡くした彼女は心を許す人がいない、昼間に時々
母にも甘えに来ていたのです。

母は彼女の手を握ってがんばりなさいと励ましたと言う。
だから母に一番で電話をして「よいことがあったよ」と話し
て喜んでもらいました。

苦しいことに取組めば必ず卒業できる日が来ます。

今日からはじまりだね、私がんばると共に空を見上げる。
まるで春を過ぎて初夏のような陽ざしが輝いています。

子供の頃から知っている妹のような彼女は卒業を迎えました。

空は高く青く、後ろに引かれるようなものもなし。

親子三人での新しい生活を迎えます。
明るい声の決意は僕らの幸せと同じです。

報告できたら笑ったり、泣いたり、今日はちょっと寂しい幸せ
に呆けていればよいのです。

おめでとう、おめでとう、今日はうれしい知らせが2つも来た。

さて、次はお前だぞと決意して午後を迎えます。