桑の実色くわのみいろ

カテゴリー │色字典

桑の実色くわのみいろ

桑と言えば「お蚕さん」を養う葉を繁らせると知っている。
その桑は初夏に美しく美味しい実をつけるのである。

日本の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦してい
ます。

いつもの公園はもう何年も定点観測をした樹木公園である。
毎日歩いている頃もあった、時々その季節の花を思い出して再
会をしようと向かったこともあった。
いつもの花があればうれしく、どんなに通っても気づかなかっ
た新しい気づきとの出会いもあったのです。

丸い大きな花壇の向こう側、実のなる木のゾーンの隅に蔓が巻
きついた木がありす。
散策路からはちょっと中に入りすぎて見過ごしてしまう奥の木
です。

ふと気づいたのは初夏のこと、そこに赤く黒く実っていた木い
ちごを見つけた。そしてその実を食べてみたのです。

桑の実は熟れると赤黒くなる。母からいつか聞いたように桑の
実ややまももの実は子供たちのおやつになっていた実なのです。

木いちごのような実は甘酸っぱい初夏の味がします。
誰もが楽しむ公園に実る実は決して一人のものではありません
からそっと一粒を含んだのです。

どんなことが起きようとも植物たちは私たちにその一生に似た
一年を見せてくれる。それを見ては私たちは自分たちの人生に
なぞらえているのです。

今年もきっと桑の実の頃がやってきます。
私たちは何も変わらず明日のために実を育てる植物に指針を見
つけたり勇気をもらったりもする。

今年は公園で何も変わらない平和な日を迎えることはできませ
んが、植物たちはそれでも何も変わらず生きることを教えてく
れるのです。


同じカテゴリー(色字典)の記事
カーマイン carmine
カーマイン carmine(2012-03-12 09:19)

鉄色てついろ
鉄色てついろ(2011-03-16 09:31)

金色こんじき
金色こんじき(2011-03-15 09:31)


 
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
桑の実色くわのみいろ
    コメント(0)