ホワイトリリー white lily

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ホワイトリリー white lily

時をはずせば出会えない花があり、その時は毎年違う、かくして
何年かかっても一度きりということもある。

世界の伝統色のその色と名前を見て何が書けるかに挑戦しています。

四月頃からワクワクとその空気のよい山の香りを楽しみにする。
静岡県の掛川市は静岡茶とは別に掛川茶と呼ばれるほどの茶産地で
ある。

さらにその中でも中山間地と呼ばれる山の露の影響を最も受け、平
地より温度が低い場所に「東山」はある。
低い気温でゆっくりと茶が育つ、深蒸し茶の出処である。

四月の末から五月初旬の頃の一番茶、この頃に東山を訪れると、
美しき茶の芽続く道端でアザミの花を見ることができる。
これを見ながら茶の道を行く。

そして一番茶収穫の後、ほぼ45日すれば二番茶の頃となる。
その時にはアザミは消え、そこここに白い百合を見つけるのである。

アザミは山辺の強い庶民の子だけれども、白百合は高貴なものであ
る。近づき難く、簡単に摘んでなどしまえない風がある。
もちろん、茶畑続くその道を通る人みなが鑑賞するものである。

もう4年か通うけれど、その季節に百合を見たのは一度切り、確か
に咲いていたというけれど、気まぐれに咲くその花を見かけない。

中山間地を訪れた気まぐれなお姫様の姿は、何年も通ってこそ出会
えるもの、次の機会にお目にかかりたいと思っている。


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